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熊野古道を歩いてみよう!風伝峠ルートの紹介と神秘の現象「風伝おろし」について解説します

三重県で唯一の世界遺産『熊野古道』を歩いたことはありますか?その独特の雰囲気に魅了された人も多い、1000年以上前から続くこの道の一部を歩くルートを紹介したいと思います。また、今回紹介する地域には神秘的な自然現象「風伝おろし」が時期によって見られることもあり、その様子を実際の写真を交えて解説していきます。

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風伝峠の見どころ

風伝峠というのは、伊勢神宮から熊野本宮大社を結ぶ『熊野古道伊勢路』のルートの一つです。

 

熊野市からさらに南の南牟婁郡御浜町と紀和町の町境にある峠で、熊野の海辺と山村を結ぶ昔の要路とされていました。

また、巡礼者だけでなく海の幸を山里に、山の幸を海沿いの里に届ける人々が行交った道でもありました。

 

ここ風伝峠でもっとも知られている“名物”といえば…

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尾呂志(おろし)地区で見られる『風伝おろし』ではないでしょうか。

TAKA 今回タイミングよく『風伝おろし』を見ることができました!

 

『風伝おろし』とは、山の奥で発生した霧が滝のように山肌を流れ落ちていく自然現象で、主に10月から3月の日中と夜間の気温の差が大きかった日の翌朝や、前日に雨が降った翌朝に発生しやすいと言われています。

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この朝霧が山を越える高さまで発達し、そこに尾呂志側へ風が吹くと風伝おろしが発生。

 

風伝峠は周囲の山よりも標高が低く谷間となっており、風の通り道になっていることからこの名前(風伝峠)になったとも言われています。

 

熊野古道・風伝峠へのルートを紹介

それでは、風伝峠へ向かうルートを紹介していきます。

 

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風伝峠の登り口からゴールの風伝峠まで、距離にして約1キロほど。

後ほど紹介する駐車場のある場所から風伝峠までは約3キロほどの距離になっています。

 

標高は257mで、急な登りや下りは特になく初心者さんにも歩きやすいルートとなっています。

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風伝峠へは熊野古道伊勢路の一部を通りながら向かうこととなり、昔の人が歩いたであろう道を令和の時代に歩く、そんな感慨に浸りながら目指すのもいいかもしれませんね^ ^

 

《参考までに》
今回は風伝峠をゴールとして往復するルートを紹介していきます。
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「さぎりの里」からスタート

スタートは、国道311号沿いにある「さぎりの里」に車を停めて歩き始めます。

 

〜注意点として〜
「さぎりの里」に駐車させてもらう際は一声かけましょう。
また、バスを利用される場合は「高千良バス停」が最寄りのバス停になります。
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民家を通り、登り口へ

さぎりの里から風伝峠の登り口へは民家を通っていきます。

この日は朝早くに出発したこともあり、気持ちの良い秋の風を感じながら歩くことができました♪

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登り口に向かうまでの道には、このような案内表示が親切に付けられていますので分かりやすいかなと思います。

 

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案内表示に導かれるように歩いていくこと15分ほどで、風伝峠の登り口に到着。

 

 

ここからは山の中に入っていきますが、緩やかに登っていく道となっていますので普段あまり歩き慣れていない人でも大丈夫ではないかなと思います。

〜注意点として〜
道に敷かれている石畳には苔がついていて、雨の日の翌日などは滑りやすくなりますのでご注意ください。

熊野古道を経て、風伝峠へ

風伝峠へ向かうルートは、世界文化遺産にも指定された熊野古道の一部を通ることとなります。

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この日は前日の雨の影響で石が滑りやすかったこともあり、写真では伝わりませんがちょっとドキドキしながら登っています(笑)

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TAKA とても雰囲気があり、絶好のフォトスポットがいくつもありました!

 

苔むした石畳の道を進むこと30分ほどで今回のゴール・風伝峠に到着します。

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風伝峠には『法界塔』と呼ばれる石碑が建っています。

 

この辺りはその昔、豊臣秀吉が奥熊野を攻め入った時などに戦略の拠点となった場所でもあるそうです。

 

 

この先は下りながら次の峠へと続いていきますが、今回はここを終点として元来た道を戻りました。

 

駐車場へのアクセスについて

風伝峠の登り口付近には駐車場がありません。

 

近隣の「さぎりの里」に停めることができますので、一声かけて車を置かせてもらいましょう。

 

TAKA 食べ物や飲み物など、必要なものはこちらで買うこともできますよ。

 

近くのおすすめスポットを紹介

風伝峠近くにある、おすすめのスポットを二つ紹介します。

 

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さぎりの里直売所

「さぎりの里直売所」は、地元で採れた野菜やお米などを購入することができる直売所で、その日の朝に収穫された野菜や果物が並ぶので新鮮です♪

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「年中みかんのとれる町」として親しまれている御浜町で採れたみかんも店頭に並びます。

 

さぎりの里の隣には、地元産の岩清水豚を使ったハンバーグやヒレカツをいただける「さぎり茶屋」もありますので、風伝峠を歩いた後に美味しいごはんはいかがでしょうか^ ^

 

さぎりの里直売所

住所
〒519-5322 三重県南牟婁郡御浜町大字上野616-2
営業時間
8:00~16:30
定休日
月曜日(祝日の場合営業)
TEL
05979-4-1414

 

さぎり茶屋

住所
〒519-5322 三重県南牟婁郡御浜町大字上野616-2
営業時間
ランチ 11:00〜14:00 ディナー 18:00〜21:00  (ディナーは事前にお電話で問い合わせください)
定休日
月曜日と第2・第4火曜日
TEL
05979-4-1417 

 

アサギマダラが見られるかも?!

また、さぎりの里の近くには、アサギマダラが訪れる場所があるのをご存知でしょうか?

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アサギマダラとは、羽に薄い水色に近い色(浅葱色(あさぎいろ)と言われています)のまだら模様があることからこの名前が付けられています。

 

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春から秋にかけて、日本列島を北から南へ約1000キロもの距離を旅する蝶として知られていて、この日(10月下旬)はたくさんのアサギマダラが飛来していましたよ♪

 

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丸山千枚田

1300枚以上の田んぼが幾重にも重なり合うように並んだ、日本最大級の棚田がここ丸山千枚田です。

 

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その景観は圧巻の一言!

 

また、毎年6〜7月ごろには「虫おくり」と呼ばれる、害虫駆除を目的として棚田に松明(たいまつ)を灯す行事があり、その幻想的な風景は一見の価値ありです。

 

おわりに

いかがでしたか。

 

熊野古道は、普段あまりウォーキングなどをされていない方にも楽しんで歩けるような道となっていて、今回紹介した風伝峠もそんな場所となっています。

 

登山のように登り下りが多くないのも特徴の一つ。

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ぜひ興味があれば歩いてみてくださいね。

TAKAの画像

TAKA

山に川に、自然あふれる三重県でアクティブに活動中。自然の景色はもちろん大好きですが、それと同じくらい三重県の美味しいものをいただくことも大好きです!

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