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【終了しました】「高畑勲展」が三重県で開催!展覧会の見どころ、アクセス、関連イベントなどを紹介します!

掲載日:2023.07.07

「高畑勲展 日本のアニメーションに遺したもの」が三重県総合博物館(MieMu)にて2023年7月8日(土)〜9月18日(月・祝)に開催。展覧会の見どころ、アクセス、関連イベントなどを紹介します!

高畑勲展

「高畑勲」とは?


高畑勲の写真

<高畑勲(1935年-2018年) >

高畑勲(たかはたいさお)は1935年に現在の三重県伊勢市に生まれ、幼少期を津市で過ごしました。1959年に東京大学仏文科を卒業し、同年に現在の東映アニメーションに入社。1968年、初の長編演出(監督)となる「太陽の王子 ホルスの大冒険」を完成させ、1970年代には「アルプスの少女ハイジ」(1974年)、「母をたずねて三千里」(1976年)、「赤毛のアン」(1979年)といったテレビ名作シリーズの全話を演出。


1980年代以降は、「じゃりン子チエ」(1981年)、「火垂るの墓」(1988年)、「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994年)など、自らが脚本・監督を担い、日本の風土や庶民生活のリアリティを表現するとともに、日本の戦中・戦後の歴史を再考するような作品を制作しました。


遺作となった「かぐや姫の物語」(2013年)では、デジタル技術を駆使し、手描きの線を生かした水彩画風の描法に挑み、従来のセル様式とは次元が異なる表現上の革新を達成しました。


また、1984年に公開された宮崎駿の「風の谷のナウシカ」ではプロデューサーを務め、1985年にはスタジオジブリ設立に参画するなど、宮崎駿とともにスタジオジブリの2本柱として活躍しました。

 

「高畑勲展」の見どころ


ここでは、高畑勲による「絵を描かない」演出、これまでにどういった作品を生み出したかなど「高畑勲展」の見どころを詳しく解説していきます。

展覧会では絵コンテ、レイアウト、背景画、原画、構成案メモなど、1,300点を超える展示資料が一挙公開される貴重な機会ですので、本記事をお読みいただき、ぜひ現地に足を運んでください♪

 

第1章 出発点 アニメーション映画への情熱

高畑は、1959年に現在の東映アニメーションである東映動画に入社し、アニメーションの演出家をめざします。

太陽の王子 ホルスの大冒険
「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968年)© 東映


劇場用長編初演出(監督)となった「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968年)においては、なぜこの作品が日本のアニメーション史において画期的であったかが明らかにされます。

「太陽の王子 ホルスの大冒険」について、高畑は「自分たちの青春の一時期のすべてを注ぎ込んだともいえるたいへんに思い出深い作品」と言及していたようです。

 

太陽の王子 ホルスの大冒険_原画
「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968年)© 東映

第2章 日常生活のよろこび アニメーションの新たな表現領域を開拓

アルプスの少女ハイジ

「アルプスの少女ハイジ」(1974年)©ZUIYO・「アルプスの少女ハイジ」公式ホームページ http://www.heidi.ne.jp

この章では、絵コンテ、レイアウト、背景画などにより、宮崎駿や近藤喜文らとのチームワークを検証し、高畑演出の秘密に迫ります。

東映動画を去った高畑は、現在でも多くの人に広く知られている「アルプスの少女ハイジ」(1974年)や「赤毛のアン」(1979年)などテレビの名作シリーズにおいて、衣食住や自然との関わりといった日常生活を丹念に描写することにより、1年間52話で達成できる生き生きとした人間ドラマを創造するといった新境地を切り拓きました。

アルプスの少女ハイジ
「アルプスの少女ハイジ」(1974年)©ZUIYO・「アルプスの少女ハイジ」公式ホームページ http://www.heidi.ne.jp

赤毛のアン_原画
「赤毛のアン」(1979年)©NIPPON ANIMATION CO. ,LTD.“Anne of Green Gables” ™AGGLA

第3章 日本文化への眼差し 過去と現在の対話

1980年代以降、高畑は日本を舞台にした作品に特化し、日本の風土や庶民の生活のリアリティを活写しました。

その取組は、1985年に設立に参画したスタジオジブリにおいて、「火垂るの墓」(1988年)、「おもひでぽろぽろ」(1991年)、「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994年)という日本の現代史に注目した作品群に成果として現れます。

おもひでぽろぽろ
「おもひでぽろぽろ」(1991年)©1991 岡本螢・刀根夕子・Studio Ghibli・NH

平成狸合戦ぽんぽこ
「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994年)©1994 畑事務所・Studio Ghibli・NH

日本人の戦中・戦後の経験を現代と地続きのものとして語り直す話法の創造と、「里山」というテーマの展開に焦点が当てられた章になります。

第4章 スケッチの躍動 新たなアニメーションへの挑戦

最後の章では、美術への深い知識に裏付けられた高畑のイメージの錬金術が紐解かれます。

高畑はアニメーションの表現形式へのあくなき探究者でもあったそう。1990年代には絵巻物研究に夢中になり、日本の視覚文化の伝統を掘り起こし、人物と背景が一体化したアニメーションへの新しい表現スタイルを模索し続けたようです。

その成果は、「ホーホケキョ となりの山田くん」(1999年)と「かぐや姫の物語」(2013年)に結実しました。

ホーホケキョ となりの山田くん
「ホーホケキョ となりの山田くん」(1999年)©1999 いしいひさいち・畑事務所・Studio Ghibli・NHD

かぐや姫の物語
「かぐや姫の物語」(2013年)©2013 畑事務所・Studio Ghibli・NDHDMTK

デジタル技術を活用して手書きの線を生かした水彩画風の描法に挑戦し、従来のセル様式とは一線を画した表現を達成しました。

セル様式とは?

透明なシートに人物など動かすものを描き、別の背景画に重ねて1コマずつ撮影する方法。

 

「高畑勲展」の関連グッズ

3階展示室から1つ降りた2階には「高畑勲展ミュージアムショップ」が開設されています。

グッズ陳列

スタジオジブリの作品をはじめ作中に登場するキャラクターが描かれたメモ帳やクリアファイルなどの文房具、豆皿やグラスなどの食器類のほか、人気ブランド『TEMBEA』とコラボしたトートバッグなどかわいらしいグッズが多数販売されています。なかには展覧会限定のものも!?

クリアファイル

トートバッグ

こちらのミュージアムショップはグッズの購入のみでもご利用いただけます。
また、現金だけでなく、クレジットカード(VISA、Master Card、JCB、AMERICAN EXPRESS)によるお支払いも可能です。

上記写真以外にもまだまだ多数のグッズが取り扱われていますので、ぜひ会場でお確かめください!
(詳しくはこちらをご覧ください。)

 

「高畑勲展」の観覧料とチケットの主な購入場所

「高畑勲展」の観覧料とチケットの主な購入場所は以下のとおりです。

観覧料

  • 一般 1,600円(1,400円)
  • 学生(大学、各種専門学校等) 1,000円 (800円)
  • 小中高生 500円(300円)
  • 未就学児 無料

※( )内は20名以上の団体料金です。
※この料金で基本展示(常設)も観覧できます。
※学生券をお求めの場合は学生証のご掲示をお願いします。(小学生を除く)
※各種割引の併用はできません。
※障害者手帳等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。
※三重県総合博物館(MieMu)の年間パスポートをお持ちの方は、ご本人のみ団体料金です。
 なお、同伴の小中高生はチケットが必要になります。
※キャンパスメンバー(三重大学・皇學館大学)の方は、一般または学生料金が必要です。

 

チケットの主な購入場所

  • 三重県総合博物館(MieMu) ※当日券のみ期間中に販売(支払いは現金のみ)
  • 津駅西口近鉄窓口 ※購入できる時間は、平日10:00~19:00、土日祝は9:00~18:00です。
    その他近鉄各駅営業所で購入することが可能です。詳細はこちら

コンビニエンスストアでの店頭購入、インターネット購入も可能です。
また、近鉄・三交バス・展覧会チケットがセットになったお得なプランも販売されています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

「高畑勲展」の基本情報・会場アクセス

 

開催期間 令和5年7月8日(土)から9月18日(月・祝)まで
休館日:毎週月曜日(ただし、7月17日、9月18日は開館)、7月18日(火)
開催時間 9:00から17:00まで(最終入場は16:30まで)
会場 三重県総合博物館(MieMu)3階 企画展示室
住所 〒514-0061 津市一身田上津部田3060
電話番号 059-228-2283
電車でのアクセス 津駅(JR・近鉄・伊勢鉄道)西口から徒歩25分または津駅西口から三重交通バスで約5分「総合文化センター前」下車すぐ
車でのアクセス 伊勢自動車道「津IC」から約10分
駐車場 無料約1,400台(三重県総合文化センターと共用のため、催事の開催状況によっては混雑が予想されます。)
トイレ あり(多機能トイレ含む)
企画展URL https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/p0031300085.htm

 

「高畑勲展」の関連イベントも開催!

本展覧会をさらに深く楽しめる関連イベントも開催されます!夏休み期間中に開催されるものもあるので、ぜひMieMuに行ってみてくださいね♪
※関連イベントへの参加には高畑勲展のチケットが必要です。

 

ぬりえでパラパラまんがをつくろう!

  • 日時 7月23日(日)、30日(日) 各日10:00~12:00(11:45受付終了)、13:30~15:30(15:15受付終了)
  • 場所 三重県総合博物館(MieMu)3階 レクチャールーム 
  • 対象 どなたでも ※未就学児は保護者の同伴が必要です(当日受付)。
  • 参加費 無料 ※高畑勲展のチケットが必要です。

 

高畑勲監督作品上映会「平成狸合戦ぽんぽこ」

  • 日時 8月18日(金) 13:30~15:45(開場12:45)
  • 場所 三重県文化会館 中ホール(津市一身田上津部田1234)
  • 対象 どなたでも ※未就学児は保護者の同伴が必要です(事前申込)。
  • 参加費 無料 ※高畑勲展のチケットが必要です。
  • 共催 三重県生涯学習センター
  • 参加方法
    はがき、または電子申請にてお申込みください。
    ※電子申請は、三重県総合博物館(MieMu)ホームページのイベント案内からお申込みください。
     1通の申し込みで最大4名までです。
     代表者の氏名、住所、当日連絡が取れる電話番号、および参加者全員の氏名、年齢を記入してご応募ください。
    ※応募者多数の場合、抽選となりますのであらかじめご了承ください。
    ※8月4日(金)以降に、当選者のみに「当選はがき」を送付します。
     当選はがきは参加証として、上映会当日にご持参ください。
  • 申込締切 7月28日(金)まで(必着)
  • 申込先・問い合わせ先
    〒514-0061 三重県津市一身田上津部田3060 電話:059-228-2283
    三重県総合博物館(MieMu)「平成狸合戦ぽんぽこ上映会係」
観光三重 編集部の画像

観光三重 編集部

スタジオジブリなどで多数のアニメーション映画を手掛けた高畑勲の展覧会が9月18日(月・祝)まで三重県総合博物館(MieMu)で開催されます。
1,300点を超える展示資料が一挙公開される貴重な機会。作品に込める高畑勲の考え・想いも詳しく知ることができますよ。

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