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干支登山にチャレンジ!ねずみ年にオススメの「子ノ泊山」をご紹介します

掲載日:2020.01.25

一年にひとつ、干支の名がつく山を登る、縁起を担いだ山登りのスタイル「干支登山」。ねずみ年の2020年は、三重県紀宝町の「子ノ泊(ねのとまり)山」が手軽な歩行タイムでオススメ!前後泊に便利で「滝ダッキー」「テントサウナ」などユニークな体験ができる「飛雪の里キャンプ場」とともに、豊富な写真つきでご紹介します。滝と山を楽しみ、アクティブで縁起のよい思い出をつくりましょう!

「干支登山」をご存じですか?
一年にひとつ、干支(厳密には十二支)の名がつく山に登る。そんな縁起を担いだ山登りのスタイルです。
2020年はねずみ年!「子」または「鼠」が付く山は少なく、埼玉県の子ノ権現、福井県の鼠尾山、岐阜県の大鼠山などがありますが、関西では三重県紀宝町に位置する「子ノ泊山(ねのとまりやま)」が手軽な歩行タイムでオススメ。
2020年1月5日、新年初登山として子ノ泊山を歩いた模様をお伝えします!

子ノ泊山へはいくつかの登山道がありますが、ここでは道標などが整備されており比較的登山者の多い「桐原登山口」から「桐原尾根登山口」への周回コースをご紹介します。
スタート地点となる桐原登山口へは、マイカー利用が便利。紀宝町より県道紀宝川瀬線で桐原地区へ。そこから林道を約6キロの距離です。
林道は落石などがある場合もあるので、運転は慎重に。登山口は6台ほどが駐車できるスペースがあります。

登山の前に、登山口で登山届を提出しましょう!
登山口には登山届の用紙と提出ボックスが設置されています。登山届の様式は、紀宝町のホームページでダウンロードすることもできますので、事前に準備しておくのもよいでしょう。当日、時間の節約にもなりおすすめです。
また取材時点では登山地図も設置されていました。こちらも登山届同様、紀宝町のホームページよりダウンロードすることができます。

山登りを楽しくするユニークな仕組みがこちら、子ノ泊山スタンプラリー!
登山口と山頂にそれぞれスタンプが設置されています。登山口で用紙を入手してスタンプを押し、山頂のスタンプを重ねることで、干支にちなんだとある絵が浮かび上がってきます。
どんな絵かは、登った人だけのお楽しみ!

鉄ハシゴを登って、いよいよ登山の始まりです。
山頂まではペースにもよりますが、1時間30分~2時間ほどの道のり。ハシゴからすぐに急な坂を登っていきますが、やがて尾根に出ると傾斜は比較的ゆるやかになります。目印となるテープなどを確認しながら登ってきましょう。

なかにはロープが設置されている急な区間もあります。落石などを起こさないよう、気を付けて足を運びましょう。

道が川を横断している箇所までくると、頂上までの登りは後半戦です。
登山口の看板によると、登山口から七合目くらいに「さかさま川」があり、「この辺の山では珍しく北向きに流れる谷」だとされています。

標高を上げると周囲はシャクナゲの尾根道となり、5月頃にはきれいなお花が期待できることでしょう。

やがて視界がひらけ、展望のよい子ノ泊山の山頂に到着!
頂上からは東側に太平洋の大海原が、北側には雄大な山並みを望むことができます。

取材日は1月の真冬ということもあって雪の心配がありましたが、雪は頂上でほんのわずかに見られただけでした。
紀伊半島の南部という温暖な気候のため、一年を通して登山できるというのも子ノ泊山の魅力です。ただし、夏は熱中症に注意が必要です。

頂上について景色を堪能したら、下山前にはスタンプをお忘れなく!
山頂標識のすぐ右手にスタンプ台が設置されています。完成したスタンプシートは、きっといい思い出になりますよ。

下山は往路を戻ることもできますが、時間に余裕があれば反対側の桐原尾根登山口の方へ向かってみましょう。1時間30分~2時間ほどで下山できます。
山頂から急な下りをおりると、石がごろごろした林道に出ます。道標にしたがい山道に再び入り、小さな上り下りを繰り返しながら、だんだんと標高を下げていきます。
すると、「七十五人塚」と呼ばれる塚を発見!これは、子ノ泊山へ家臣とともに逃れたといわれる平家の落武者・赤井蔵光の家臣を葬ったものと伝わっています。

七十五人塚を通過してしばらくすると、再び右手に看板が見えてきます。麓の浅里地区へ下山する山彦新道の分岐です。
新道とはいえ、既にこの道は廃道となっており、利用することはできません。しかしこの分岐に入って5分ほどで展望のよいヤケ嵓と呼ばれる岩場があり、そこまでは歩けるため、天候がよければ往復してみるのもよいでしょう。

ヤケ嵓の「嵓」とは岩場という意味で、その名の通り両側の切れ落ちた断崖絶壁となっています。熊野川を見下ろす大展望を楽しむことができますが、足元にはくれぐれもご注意を。
ヤケ嵓に看板などは建っていませんので、適当なところで引き返します。

分岐に戻り、尾根を下っていくと、道標に従い右に折れ、谷の中をじぐざぐに下っていくことになります。
水が流れる谷を何度かわたると、やがて舗装された林道に飛び出て、桐原尾根登山口に到着です。もし車が2台あれば、先にこちらへ車を1台まわしておくのもよいでしょう。

車がなくとも、30分ほど林道を歩くとスタート地点の桐原登山口に戻ることができます。美しい山並みを見ながら林道をてくてく歩くと、日常とは違うのんびりとした時間を楽しむことができます。
やがて朝出発した登山口が見えてきたら、山登りは無事終了。お疲れさまでした!

子ノ泊山へは、大阪または名古屋から車で約4時間の場所です。日帰りはちょっと大変……という方は、同じく紀宝町に位置する「飛雪の滝キャンプ場」への前後泊がオススメ!
高さ30メートルの美しい「飛雪の滝」を望むキャンプ場は、キャンプサイトの他、2018年4月にコテージが新設され、さらに便利になりました。

飛雪の滝キャンプ場の詳しい取材レポートはコチラ

取材時は前泊での利用でしたが、冬期限定のライトアップが施された滝は大迫力でした!
現在、2020年2月29日までの期間限定でフォトコンテストが開催されています。腕に覚えがある方はぜひ挑戦してみてください。

もちろん、日中の滝も大迫力!
キャンプ場では期間限定で、飛雪の滝の滝つぼでダッキー(空気で膨らませるタイプのカヌー)に乗る体験や、川遊び体験のプログラムが開催されています。子ノ泊山トレッキングとあわせて、充実の時間を過ごすことができますよ。

晴れた日は滝にかかる虹がとっても綺麗!眺めているだけで心が癒されます。

飛雪の滝キャンプ場は、日本で唯一(取材時点)、サウナと滝の体験ができるというユニークなキャンプ場でもあります。フィンランド式テントサウナでしっかりと温まったら、水風呂がわりの滝つぼへ一直線!きっと忘れられない体験になることでしょう。

2020年、ねずみ年はまだ始まったばかり。飛雪の滝キャンプ場と子ノ泊山で滝と山を楽しみ、アクティブで縁起のよい思い出をつくりましょう!

【ライタープロフィール】
竹中雅幸
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド。奈良山岳自然ガイド協会所属。大阪から奈良県吉野郡川上村に移住し、現在は紀伊半島を中心に登山やエコツアーのガイドとして活動中。山岳雑誌への寄稿も行っている。
ホームページ:ちくちゅー登山ガイドサービス
名称

飛雪の滝 キャンプ場

住所
南牟婁郡紀宝町浅里1409-1
電話番号

0735-21-1333

公式URL
料金

【令和5年4月1日以降一部施設の料金が改定となります。】
※学校団体活動、障害のある方、紀宝町内にお住まいの方の利用料に関して一人当たりの利用料を減免します。
詳しくは公式サイトをご確認ください。

営業時間

通年営業

休日

年中無休
※お電話の受付時間は9:00~17:00
※施設管理、メンテナンス等で臨時休業をいただく場合もございます。

駐車場

あり

公共交通機関でのアクセス

JR新宮駅から町民バス浅里神社前下車2分

車でのアクセス

【名古屋方面から】
熊野尾鷲道路熊野大泊ICから国道42号を新宮方面へ約50分(約35㎞)
【大阪方面から】
紀勢自動車道すさみ南ICから国道42号を新宮方面へ約1時間40分(約80㎞)

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