お得に楽しく松阪の歴史を学ぼう!3館共通入館券を使ったまち歩きレポート

掲載日:2020.01.14

松阪市は豪商のまち。江戸時代に商業の町として栄えました。「旧長谷川治郎兵衛家」「旧小津清左衛門家」「松阪市立歴史民俗資料館」が割引で入館できる3館共通入館券を利用して、まちなかのスポットを巡って、お得に楽しみながら歴史を学びましょう。

松阪市は豪商のまち。江戸時代に商業の町として栄えました。今も城跡や武家屋敷が残り、レトロな風情がまち並みに漂います。
「旧長谷川治郎兵衛家(一般320円)」「旧小津清左衛門家(一般160円)」「松阪市立歴史民俗資料館(一般80円)」が割引料金で入館できる3館共通入館券(一般500円)を販売していると聞き、松阪木綿をレンタルして松阪まち歩きを楽しみたいと思います。
それでは、共通入館券が販売されている「豪商のまち松阪 観光交流センター」からまち歩きスタート!

案内カウンターで尋ねると、共通入館券について親切に教えていただけました。ありがとうございます!
一人500円で購入。この券があれば3つの施設に割引で入館することができるんですね。
それでは行ってきまーす。
3館共通入館券(一般/500円・団体400円、6歳~18歳/個人250円・団体200円)

豪商のまち松阪 観光交流センター特設ページ

名称

豪商のまち松阪 観光交流センター

住所
〒515-0082 松阪市魚町1658番地3
電話番号

0598-25-6565

営業時間

9:00~18:00(12月~2月/~17:00)

休日

年末年始

駐車場

近くに有料駐車場あり

公共交通機関でのアクセス

近鉄・JR松阪駅よりバスで約5分

車でのアクセス

伊勢自動車道松阪ICより、約15分

最初に訪れたのは、「旧小津清左衛門家(きゅうおづせいざえもんけ)」。
外観は落ち着いていて、素朴な感じです。中に入ってみましょう。

あれ?すごく広い!中に入ると、とても広い造りに驚きました。
やはり松阪を代表する豪商の一人です。すばらしいですね。
土間の天井も高く、開放感があります。しかし、家屋はとても実用的に作られており、小津清左衛門の商売人としての堅実さを感じることができます。

とても落ち着いた雰囲気で静寂に包まれていて、ゆっくりとした時間が流れています。
おしゃべりしていると、ついつい時間を忘れてしまいそう。

こんな素敵な中庭もありました。松阪木綿に身を包み、こうやってポーズをとると様になるでしょ?中庭の雰囲気とピッタリです。外国人の方にも喜んでもらえそうな場所ですよね。

小津家は元禄(げんろく)時代には紙問屋40店余りを束ねるほどの力を持ち、江戸時代には三井家・長谷川家・長井家などとともにいち早く江戸に出店を構えて財をなした松阪屈指の豪商。
現在も「(株)小津商店」として和紙専門店・小津史料館・小津ギャラリ-・小津文化教室を経営しておられ、「小津」さんの名前は残っているんです。360年前から現在もまだ「商い」が繋がっているなんて、なんだか不思議で感動しますね。
さて、それでは次の場所に行ってみましょう。

名称

旧小津清左衛門家

住所
〒515-0081 松阪市本町2195番地
電話番号

0598-21-4331

料金

一般:個人200円 団体160円
6歳~18歳以下:個人100円 団体80円

営業時間

9:00~17:00(入館は16:30まで)

休日

水曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始

駐車場

松阪市駐車場(無料)

公共交通機関でのアクセス

・JR・近鉄「松阪駅」から徒歩で約10分
・松阪駅より三重交通バス松阪中央病院行きで「本町」下車徒歩約2分

車でのアクセス

・伊勢自動車道松阪ICから車で約10分(松阪市駐車場へ)徒歩8分

続いて訪れたのは、5分ほど歩いて到着した「旧長谷川治郎兵衛家(きゅうはせがわじろべえけ)」。

先ほどの「旧小津清左衛門家」とはまた少し違った雰囲気ですが、とっても広い!長い歴史の中、隣接地の買収と建物の増築を繰り返してこんなに広くなったのだそうです。
長谷川家は木綿の問屋を営んでおり、江戸に5軒お店を構えるほど成功しました。
その様子は江戸時代のあの歌川広重の「東都大伝馬街繁栄之図(とうとおおてんまがいはんえいのず)」にも描かれているほど。

こちらは大正座敷。建物ももちろんですが、細かい建具の装飾など、よく見ると高い技術力で作られていることがわかります。
決して派手ではないのですが、品格の高さを感じることができます。

この欄間(らんま)に注目!とても精巧な技術で作られており、まるで色が違うものを組み合わせているかのように見えますが、細工の仕方で表現しているんです。すごいですよね。
歴史的にも文化的にも技術的にも、価値のあるものばかり。

こちらでは抹茶をいただくことができます。注文してから点ててもらえるため、本物の味を楽しむことができるんですよ。(500円:抹茶の提供は10:00~15:45)

クルっとねじってある青と白の茶菓子は、もちろん松阪木綿をイメージして作られたもの。
とっても可愛くて食べるのがもったいないと思ったのですが・・・・美味しくいただきました。
季節や時期によってお菓子は変わるらしく、またここに来る楽しみもできました。

庭園に出てみると、鳥居が!?なぜ!?
これは「稲荷社(いなりやしろ)」だそうで、商売の神様を祀っていたのだそう。なるほど。納得です。
家の敷地内に社があるほど、長谷川家は成功していたことがうかがえます。

何度も同じことを思ってしまうのですが、やっぱり広い!写真では伝わらないくらい庭園も広いんです。とても個人宅とは思えません。
庭園は回遊式になっており、離れや茶室があります。
こうやって実際に目で見て感じることができると、より理解が深まりますね。
長谷川治郎兵衛さんもこの美しい庭園を見つめながら、日本の未来について思いにふけていたのでしょうか・・・。
ついつい長居してしまいそうになりますが、もう1カ所紹介したいので、次に向かいましょう。

名称

旧長谷川治郎兵衛家

住所
松阪市魚町1653
電話番号

0598-21-8600

料金

一般:個人400円 団体330円
6歳~18歳:個人200円 団体160円

営業時間

9:00~17:00(入館は16:30まで)

休日

水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始

公共交通機関でのアクセス

●JR・近鉄松阪駅から徒歩10分
●松阪駅より三重交通バス松阪中央病院行きで、「市役所前」下車徒歩約3分

車でのアクセス

●伊勢自動車道「松阪IC」から約10分(松阪市駐車場へ)

最後に向かったのは、松坂城跡内にある「松阪市立歴史民俗資料館」です。

この建物は元々明治44年に建てられた図書館を改築したもの。館内には松阪の商業都市としての発展をもたらした「伊勢白粉(いせおしろい)」と松阪商人の名を天下に知らしめた「松阪木綿」の関係資料を常設する他、昔の生活道具や、文化的に価値のある様々な資料が展示されています。
知らなかった松阪の魅力をあらためて発見することができますね。

武将「蒲生氏郷(がもううじさと)」の兜がありました。蒲生氏郷は織田信長や豊臣秀吉に仕え、文武に秀でた歴史ファンの間では人気の高い武将です。松坂城の初代城主となり、豪商のまち松阪の基礎を築いた人物として、松阪市民に広く知られ親しまれています。
この兜は松阪市で毎年秋に開催されている「氏郷まつり」の武者行列で実際に使われるのだそうです。

これは松阪木綿の手織り機。松阪木綿は単純に品質が高いだけじゃなく、縞柄(しまがら)が粋(いき)を好む江戸の人にうけて、江戸時代に大人気となったんですよ。
さわやかな紺色のストライプ柄は、令和になった今でも古臭く感じませんし、お洒落ですよね。

2階には松阪木綿の手織り機が置いてあるだけでなく、糸の種類や歴史など、解説パネルもあるので、しっかりと学ぶことができますね。
名称

松阪市立歴史民俗資料館(2階 小津安二郎松阪記念館)

住所
松阪市殿町1539番地
電話番号

0598-23-2381

料金

一般:個人150円 団体120円
6歳~18歳以下:個人70円 団体50円

営業時間

4月~9月  9:00~16:30
10月~3月 9:00~16:00

休日

月曜(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、年末年始
※展示替えで臨時休館することがあります。

公共交通機関でのアクセス

・JR・近鉄松阪駅から、三重交通バス市内パーク線で中央病院行き、阿坂小野行きで「市役所前」下車すぐ
・鈴の音バス市街地循環で「市役所前」下車すぐ

松阪市には松阪牛をはじめとする有名なものがたくさんありますが、松阪木綿を着て、歴史を学ぶまち歩きも新鮮で楽しいんですよ。
3館を巡る途中に飲食店に立ち寄って、松阪グルメを楽しむのも、また良いかもしれませんね。最初にチケットを購入した「豪商のまち松阪 観光交流センター」では端末で自分だけのオリジナルマップを作ることができるので、初めてでも安心して歩くことができますよ。お土産も購入できますので、旅の最初と最後に立ち寄るのがオススメ。
ぜひ次のお休みは松阪に行ってみてはいかがでしょうか。

<撮影協力:モデル>
クイーン松阪2019:中林 莉子(なかばやし りこ)、元座 愛理菜(もとざ えりな)
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