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取材レポート

【自転車ライターが行く!美し国・三重 自転車道中記】津市芸濃町&亀山市関編 安濃ダムを拠点に東海道関宿や峠越えを楽しむショートサイクリング

掲載日:2019.10.16

津市北西部にある錫杖湖(しゃくじょうこ)は、津市の水瓶・安濃ダムのダム湖で、湖岸は桜の名所として知られます。
近くには紅葉の名所として知られる河内渓谷(こうちけいこく)もあり、少し足を延ばせば東海道の宿場町・関宿にも行けるなど、見どころいっぱいのサイクリングコースが作れます。

今回はこれらの見どころをぎゅっと濃縮した30km弱のショートコースをご紹介。
ちょっとした峠もあり、ほどよく走りごたえもありますよ!

■旅人 自転車ライター・浅野真則
自転車歴およそ20年。三度の飯+おやつと同じぐらい自転車が好き。自転車を愛するあまり、フリーの自転車ライターに転身。仕事と称して自転車に乗り、プライベートでもレースやロングライドを楽しむ。
■旅の道連れ・村上(三重県観光連盟)
自転車を始めてそろそろ1年のロードバイク初心者。仕事柄、三重県の観光スポットやグルメに詳しく、おいしいものには目がない。

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「美し国・三重 自転車道中記」とは?
三重県生まれ三重県育ちの自転車ライター・浅野真則が、三重県の魅力を自転車で巡りながら紹介します!
「美し国・三重 自転車道中記」他の記事はこちら!

のんびり湖岸を走ったら、爽快な下りを経て河内渓谷へ
錫杖湖(しゃくじょうこ)
「絶好のサイクリングシーズンですね!今回は私も同行したいので、初心者にもおススメのコースを紹介して下さい!」
三重県観光連盟の村上さんから連絡があり、最近はちょっとハードなコースが多すぎたかな……という気もしないでもなかったので、今回は星2つぐらいを目標にコースを考えます。
「紅葉の名所を通って、東海道の関宿に行って、ゆるめの峠を越えて、最後においしいカレーを堪能する30km弱のショートコースなんてどうですか?」……と僕が提案したのが今回のコースです。
スタート地点は錫杖湖。
津市を流れる安濃川上流にある安濃ダムのダム湖です。
桜の名所として知られ、湖岸の桜が満開になると実に見事です。湖岸はサイクリングコースにもピッタリで、僕も自転車を始めたばかりのころは先輩サイクリストに連れられてよく走りに来た思い出深い場所。今でも時々走りに来ています。

さて、準備ができたら出発しましょう!

河内渓谷(こうちけいこく)
まずは湖岸の道をのんびりと走ります。
細かいアップダウンはありますが、ウォーミングアップも兼ねて軽めのギヤをクルクル回して走ります。
トンネルをいくつか抜けると、爽快な下り!何もしなくてもぐんぐんスピードが上がりますが、飛ばしすぎには注意!
「時々ブレーキをかけてスピードをコントロールしてください。ドロップハンドルの下を持つとブレーキがかけやすくなりますよ」と村上さんにアドバイスしていたら、あっという間に河内渓谷に着きました。

取材時はまださすがに紅葉には早すぎましたが、ここは紅葉の名所として知られています。
写真は、以前撮影したもので、紅葉のシーズンだとこんな風に美しく風景を楽しむことができます。

ちなみに、近くには三重県の天然記念物の龍王桜が楽しめる古刹・長徳寺もあります。

石山観音
河内渓谷の近くにある三叉路を左に曲がり、次は石山観音を目指します。
住宅街に入っていきますが、標識を見落とさなければ迷うことはないでしょう。GPSサイクルコンピューターをお持ちの方なら、このページのリンク先で提供しているルートデータをダウンロードしてルートナビを使えば安心です!
石山観音へは少しだけ上ります。
「えー、上りですか……。あとどのぐらい続きますか?」ちょっぴり不満そうな村上さん。
このコースの最後にはもっと長い上りもあるので、まだ余裕のあるうちに上りの攻略法を伝授します。
「ギヤを軽くしてスピードを気にしないで上るのに加え、上りになったら少しサドルの前に座るようにして、ペダルに脚の重みが伝わるようにすると少しラクに上れますよ。勾配がきつくなるほどサドルの前の方に腰を移動させて、それが難しくなったら立ちこぎに切り替えましょう」
僕が見本を見せて実際にしてもらうと、
「あっ、本当だ!これなら行けるかも!」と村上さんも納得の様子。

サイクリングでは上りを頑張りすぎないのもコツなんです。

さて、そうこうするうちに石山観音に到着しました。
石山観音は、ほぼひとつの石でできた岩山にあり、その岩肌に40あまりの磨崖仏(まがいぶつ)が彫られています。磨崖仏の集まりである磨崖仏群としては、全国有数の規模を誇るそうです。
掘られている石仏は観音像が多く、このうち聖観音菩薩立像と地蔵菩薩立像、阿弥陀如来立像は県の有形文化財に指定されているとのこと。
これらを訪ねる石仏巡りのコースもありましたが、ロードバイク用のシューズでは歩くのが難しいので、少しだけ歩いたところにあった立派な石仏にお参りし、今回のサイクリングも安全に楽しめるようにお祈りしました。

往事の面影を色濃く残す東海道関宿へ
関宿
お参りを済ませたわれわれ一行は、東海道の宿場としておなじみの関宿を目指します。
石山観音から北の方に下り、県道10号に合流したら左折。後は道に沿って進むだけですが、このあたりは関インターチェンジが近く、交通量も多めなので注意しましょう。
国道1号を横断し、短いけれど急な坂を上りきると、一里塚と古い町並みが現れます。旧東海道の関宿です。

このあたりは国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて、連子格子の古民家が立ち並んでいます。通り沿いの建物の軒下では、並んで腰掛けて井戸端会議をする地元の方も。
ここだけ時間の流れ方が違うようです。さっきまで大型トラックがビュンビュン走る国道の近くにいたのに、何だかタイムスリップしたような不思議な感じです。
時折自転車を押しながら町を散策します。

志ら玉(前田屋製菓)
「せっかくですから、街道の名物餅をいただきながら一服しましょう!」
東海道や参宮街道など、県内を通る街道の往事の宿場町には名物餅がつきものですが、ここ関宿も例外ではありません。志ら玉、関の戸など、古くから庶民に親しまれてきた名物餅を今も味わうことができます。
サイクリング中ですし、それなりにカロリーも消費しているはずなので、どちらもいただきたいところ。
この日は、関の戸でおなじみの深川屋さんは定休日でしたが、もう少し西へ進むと趣のある建物と「志ら玉」と書かれた木製の看板が見えてきました。
ここが志ら玉でおなじみの前田屋製菓さんです。

店内のショーケースには、関宿名物の志ら玉だけでなく、丹波黒豆大福や季節の和菓子など、おいしそうなお菓子が並んでいます。
1個100円から200円程度で、気軽に食べやすいのもうれしいところ。
県外からの観光客だけでなく、地元の方がちょっとしたお持たせを買いに来るような、親しみやすい雰囲気のお店です。
店内とお店の軒下には腰掛けて落ち着いて食べられるスペースもありました!

志ら玉はもちの中にこしあんが入った生菓子で、もちの上に、黄色、緑色、赤色の粒が乗っているのが特徴です。
「三種の神器の勾玉をイメージしているといわれ、緑色の粒が春、赤色の粒が夏、黄色の粒が秋、もちの白が冬と四季を象徴しているんですよ」と前田屋製菓の前田美那子さんが教えてくださいました。
素朴な中にも華やかさも感じますね。

われわれもひとつずついただきます!
「もちがふわふわで、ほどよく甘くておいしい!」
「これなら5個ぐらいぺろっと食べられそうだなぁ」
サイクリング中の甘いものは、本当に身体に染み渡るほどおいしいのです。

関地蔵院(せきじぞういん)
志ら玉をいただいて元気になったところで、もう少し関宿を散策しましょう。
前田屋製菓さんからさらに西に進むと、左手に立派なお堂が見えてきます。関地蔵院です。
関地蔵院は、741(天平13)年に行基が創建したと伝えられます。地元の人だけでなく、東海道を行き交う旅人たちの信仰も集めていたそうです。
国の重要文化財に指定されている本堂、鐘楼、愛染堂の3つの建物は見もので、今でも関宿のシンボルといえる存在感があります。

地蔵院を過ぎ、旧東海道をさらに西へ。
連子格子の古民家が建ち並ぶ住宅街を抜けると、関宿の西端・西の追分に出ます。追分は街道の分岐点で、西の追分は東海道と大和街道の分岐点です。
ここで旧東海道は現代版の東海道・国道1号と大和街道だった国道25号とつながります。
われわれ一行は、ここで国道25号に進みます。

コース最大の上り・柚之木峠を越えて安濃ダムへ
国道25号は2桁国道でありながら交通量が非常に少ないです。
というのも、この道と並行する名阪国道も国道25号で、多くの車はそちらを走るからです。
左手に鈴鹿川の支流・加太川を眺めながら、JR関西線と平行するように西へ進みます。
いかにも山間の里という風情ののどかな景色が広がっていて、まるで景色が「のんびりと走りなさい」と語りかけてくるかのようです。
道は緩やかにアップダウンがあり、短めのトンネルもあったりして、走っていて飽きることもありません。

柚之木峠
やがて名阪国道の向井インターの案内表示が見えてくるので左折。
名阪国道をくぐるとこのコース最大の難関・柚之木峠の上りが始まります。
名阪国道をくぐるところは迷いやすいポイント。名阪国道に乗ってしまわないように標識に気をつけながら進んでください。
柚之木峠は上りはじめから峠のピークまではおよそ3km、平均勾配は5%程度。
上りに苦手意識がある方でも比較的上りやすい峠と言えます。村上さんも上りはあまり得意ではないということなので、この峠を皮切りに徐々に上りに慣れていってもらおうというのが今回のコースを作った狙いのひとつでもあります(笑)。

「スピードはゆっくりでもいいので、ギヤを軽くして脚をくるくる回しましょう!勾配がきつくなったら……」
「サドルの前の方に座る、ですよね?」
これまでに教えた上りのコツを早速実践して、順調なペースで上りに挑んでいきます。

「お、いよいよあのカーブミラーの先がピークですよ」
「着いたー!」
ついに柚之木峠のピークにたどり着きました!
「あ~、疲れたけれど自分の脚で上ると達成感がありますね!」
そう、脚を地道に回し続ければ、どんな峠もいつかは上りきれるのです!
上りきった記念に亀山市と津市の市境の標識のあるところで記念撮影。あとは安濃ダム方面まで下りのみですが、路面が荒れているので慎重に下りましょう。

錫杖湖水荘(しゃくじょうこすいそう)
柚之木峠からの下りを津方面に下ると、やがて目の前に三叉路が現れます。
ここを左折し、川を左手に見ながら下っていくと、今朝スタートした錫杖湖畔に戻ってくることができました。
「峠を越えたらおなかがすきましたね。そこの錫杖湖水荘でランチにしましょう!」
錫杖湖水荘は、かつて河内小学校だった建物を改装したお食事処で、錫杖湖を望む絶好のロケーションを誇ります。
スポーツバイク用の駐輪ラックも設けられていてサイクリストの利用も多いそうです。

錫杖湖水荘の看板メニューは、安濃ダムにちなんだダムカレー。
ご飯がダムでカレーの湖、サラダが錫杖ヶ岳周辺の山の緑を表しているようですね。
僕は学校給食がルーツの揚げ餃子・津ぎょうざ付きを注文しました。
津ぎょうざは僕が小学生のころに誕生しましたが、初めて見たときにその大きさに衝撃を受けました。小学校卒業まで数えるほどしか食べたことがないのですが、あまりにインパクトがあったので大人になった今でも鮮明に覚えています。
ここの津ぎょうざには、芸濃町特産のズイキというサツマイモの茎を乾燥させたものが入っています。かすかに記憶に残っている給食で食べたものよりはるかに美味でした。
カレーもほどよい辛さで、食が進みます。あっという間にぺろっと完食してしまったのは言うまでもありません。

村上さんはもうひとつの看板メニュー・錫杖うどんを注文。
ズイキ入りの讃岐風うどんです。
「あっさりとしただしが身体に染みる~。ズイキの食感もいい感じです!」
僕も経験がありますが、走ってそれなりに汗をかいた後はうどんなどのおつゆがとてもおいしく感じられます。身体が塩分を欲するからでしょう。

安濃ダム
個人的にはちょっと走り足りないような気がするので、食後の腹ごなしがてら安濃ダムに向かいます。目当てはダムカードです。
ダムカードとは、全国各地のダムで無料で配られているカードで、表面にダムの写真、裏面にはダムの大きさをはじめ各種データが記されています。
初耳という方もいらっしゃるかもしれませんが、ダム好きの間では結構有名らしく、サイクリストの中にはサイクリング中に各地のダムカードをコレクションしている人もいるんです!
安濃ダムの管理事務所を訪れ、われわれもダムカードをゲット! 
職員さんの話だと、津市内のダムでは君ヶ野ダムでも配布しているのではないか、とのこと。
そういえば前回のコースで通ったなあと思い出しし、惜しいことをしたと思ったのでした。

「今回のコースは見どころも多くてそこそこ走りごたえがあってよかったです!でも上りはちょっとつらかったですけど……」と村上さん。

三重県にはまだまだ見どころも魅力的なコースもあるので、これからもそういったコースを紹介していきます!

本日のルート



記事作成/浅野 真則

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