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取材レポート

北海道の名付け親「松浦武四郎」生誕200年。松阪市出身の探検家の生涯を詳しくご紹介。2018年2月より「誕生地」も一般公開!

掲載日:2018.02.26
松浦武四郎

幕末から明治維新にかけて活躍した「松浦武四郎」をご存じでしょうか?

日本全国を歩き回り、探検家として活躍した三重県を代表する偉人ですが、最も著名な功績が、「蝦夷地」と呼ばれていた場所に「北海道」と名前を付けたこと。

今年は武四郎生誕200年と北海道命名150年という記念すべき年であり、武四郎の生誕地である松阪市では、年間を通じて様々な記念事業が行われます。
また、全国へ向けて松浦武四郎や松阪市に関する情報発信を行うことで、地域住民に地元への誇りや愛着を感じてもらい、地域活性化へつなげていくことも目指しています。

松浦武四郎とは、いったいどういう人だったのでしょうか?まずは三重県松阪市にある『松浦武四郎記念館』へ出かけ、彼の功績をたどってみましょう!

松浦武四郎

●松浦武四郎記念館

平成6年に開館した『松浦武四郎記念館』は、武四郎の関連資料を収集保管し、調査研究や展示公開などを行う博物館です。
重要文化財1505点や三重県有形文化財223点を含む膨大な歴史資料を収蔵しており、武四郎の功績を紹介しています。

松浦武四郎

入館してすぐの床には武四郎が自らの足で歩き記した詳細な「東西蝦夷山川地理取調図」がほぼ原寸大でプリントされています。
全26枚の部分図を組み合わせることで北海道全域を網羅しており、川の支流や内陸部の地名まで非常に詳細に記されています。

武四郎は28歳から41歳までの間に北海道を6度も調査探検しており、細かい文字で書き込まれたこの図を見るだけで、彼の旺盛な好奇心と調査能力の一端が垣間見えることでしょう。
展示室の内容は2ヶ月ごとに変えられ、探検家としてだけでなく、学者、出版者、作家としての顔ももつ武四郎の多芸多才ぶりを紹介しています。

松浦武四郎

展示室の入口には等身大の松浦武四郎像が展示されています。
武四郎が初めて旅に出たのが16歳の時。
17歳から9年間は一度も故郷に帰ることなく全国各地を旅します。

九州を訪れた武四郎は長崎でさまざまな人と交流を深める中で、ロシアによって蝦夷地が脅かされていることを知り、まだ知られていなかった蝦夷地の調査の必要性を強く感じるのでした。

松浦武四郎

武四郎は非常に事細かに記録を残しており、6度に渡る蝦夷地の調査記録をまとめた書物は151冊にもおよびます。

その内容は地理調査の結果だけでなく、動植物や産物、アイヌ民族の文化や暮らしの紹介など多岐にわたります。
また諸国を漫遊する中で、吉田松陰や儒学者の頼三樹三郎(らいみきさぶろう)、水戸藩の儒学者・藤田東湖(ふじたとうこ)など多くの志士と交友を結び、情報のやりとりをしていた資料も残されています。

松浦武四郎

展示室でひときわ目を引くのが書斎のレプリカ。
70歳を前にした武四郎は東京の自宅に畳一畳分の書斎を建てます。
その際、全国各地の知人にその土地の神社仏閣の古材を送るよう頼み、それらを組み合わせて書斎を作ったと言われています。

「起きて半畳、寝て一畳」を地でいく彼の暮らしぶりが垣間見えます。

松浦武四郎

展示室の出口そばにある金庫は、武四郎の実家で実際に使用されていたものです。
重さ600kgを越え、耐火式の堅牢な金庫は当時でも非常に珍しく、武四郎の実家が地域の有力者であったことを物語ります。

松浦武四郎

展示室の横には映写室があり、探検家、作家、学者、出版者と、4つの側面から武四郎を紹介する番組を用意(上映時間はおよそ15分)。
社会見学に訪れた地元小学生などがここで武四郎について学びます。

松浦武四郎

展示室の出入り口の前にはアイヌ民族の衣装が飾られており、実際に身につけることが出来ます。
独特の文様が縫い付けられた衣装を着て記念撮影してはいかがですか?

松浦武四郎

『松浦武四郎記念館』は、たぐいまれなる知識欲と冒険心を持つ「北海道の名付け親」松浦武四郎を知るためには、絶対に外せない施設です。
武四郎の溢れんばかりのバイタリティを感じることができますよ。

【松浦武四郎記念館】
住所 松阪市小野江町383
電話番号 0598-56-6847
公式URL https://takeshiro.net/
開館時間 9:30~16:30
休館日 月曜日(休日の場合はその翌日)、祝日の翌日、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 一般310円、6歳以上18歳以下200円、未就学児は無料(20名以上は団体割引あり)
松浦武四郎誕生地との共通入館券 一般350円
アクセス 伊勢自動車道「久居IC」または「一志嬉野IC」から車で約15分駐車場 60台

松浦武四郎

●松浦武四郎誕生地

松浦武四郎記念館から徒歩7分ほどの場所にあるのが『松浦武四郎誕生地』です。

誕生地のある伊勢国一志郡須川村(現在の松阪市小野江町)はもともと紀州和歌山藩の領地で、松浦家はその土地をまとめる役割を担っていました。
雲出川(くもずがわ)にほど近い伊勢街道沿いに現在も松浦家の実家が残っており、生誕から200年を迎えたことを記念して2018年2月25日(日)より一般公開されることになりました。

伊勢街道沿いに立つ家は「妻入り」と言われる独特の建築様式で、間口の幅に比べて奥行きがあるのが特徴です。武四郎は松浦家の4番目の子どもであったため、この実家には武四郎の兄が跡を継いで暮らしていました。

松浦武四郎

建物は、幕末に作られた家相図を参考に江戸時代の姿に復元されています。
主屋は築およそ200年。

玄関を入ってすぐに畳敷きの部屋が広がっており、主に家族がここで暮らしていたそうです。部屋は襖や障子で仕切られ、室内に大きな壁がないのが特徴です。

松浦武四郎

また、ある部屋には天井に弓や槍、なぎなたを収納していたというハンガー状のものが吊されており、松浦家が地域を守る役割を担っていたことも分かります。

松浦武四郎

少し奥に入ると大きなかまどが現れます。
これだけ大きなかまどを持っていたことで、地域の顔役として多くの来客を迎えていた松浦家の暮らしぶりが想像できます。

かまどの奥にある大きな樽は、なんと当時のお風呂。かまどで沸かしたお湯をはって入浴していたそうです。この他にも鍋や弁当箱など土蔵に残されていた生活雑貨も展示されています。

松浦武四郎

隣に立つ「離れ」は主屋の完成からおよそ50年後に建てられたもので、武四郎を訪ねてきた来客をもてなすための建物でした。

松浦武四郎

当時、この部屋には大きな屏風があり、武四郎から送られた手紙などが数多く貼られていたそうです。

縁側に面した庭には武四郎が建てた灯籠も残されています。

松浦武四郎

主屋の奥には2つの土蔵と納屋が並んで立っています。
この蔵の中に武四郎に関する膨大な資料が保管されていたことから、それらが元となり松浦武四郎記念館が建設され、資料の保存管理・調査研究が行われることにつながりました。

伊勢街道沿いに家があり、伊勢神宮を目指し全国から訪れる旅人の姿を多く見たことから、武四郎も旅を目指したと言われています。
主屋も離れも保存修理工事がされ、当時の建材をできるだけ残すことで、江戸時代の姿を今に見せてくれています。武四郎の育ってきた環境を知り、当時の文化や暮らしぶりを体験できる貴重な場所です。

【松浦武四郎誕生地】
住所 松阪市小野江町321
電話番号 0598-56-6847(松浦武四郎記念館)
公式URL https://takeshiro.net/
開館時間 9:30~16:30
休館日 月曜日(休日の場合はその翌日)、祝日の翌日、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 一般100円、18歳以下は無料(20名以上は団体割引あり)松浦武四郎記念館との共通入館券 一般350円
アクセス 松浦武四郎記念館から徒歩7分、伊勢自動車道「久居IC」または「一志嬉野IC」から車で約16分駐車場 5台

松浦武四郎

●第23回武四郎まつり

「北海道の名付け親」である松浦武四郎の功績やアイヌ民族の文化を知ってもらおうと、毎年武四郎の生没月である2月に行われている『武四郎まつり』が、今年は2月25日(日)に開催されます。

当日はイベントステージにて、北海道からアイヌ民族の伝統文化を伝える「静内(しずない)民族文化保存会」のみなさんによるアイヌ古式舞踊が披露されます。

松浦武四郎

また、吹奏楽や踊り、武四郎の劇など地元団体による各種芸能も発表されます。
さらにこの日は「松浦武四郎記念館」の入館料が無料になり、様々な展示を見ていただける他、武四郎クイズなど楽しい催しも開催。

北海道の特産品や、武四郎にちなんで開発された商品(武四郎弁当や武四郎バームなど)などの物産販売や、アイヌ文化の体験なども行われます。

トウモロコシや鮭など、北海道の食材を使った人気の「武四郎鍋」も、11時30分と13時から限定販売されますよ!

松浦武四郎

また、この日の11時から「松浦武四郎誕生地」が一般公開される他、武四郎が幼少期に読み書きを習った真覚寺の特別公開(まつり当日限定)も行われます。
松浦武四郎とアイヌ文化に親しみ、学べる絶好の機会です!

【第23回 武四郎まつり】
会場 松浦武四郎記念館及び誕生地
電話番号 0598-56-7905(武四郎まつり実行委員会事務局(松阪市三雲地域振興局地域振興課内))
URL:https://www.kankomie.or.jp/event/detail_7797.html
時間 10:30~15:30 ※雨天決行料金 入場無料、一部有料の催しも有り
公共交通機関でのアクセス 近鉄伊勢中川駅、アピタ松阪三雲店から無料シャトルバスを運行
アクセス 伊勢自動車道「久居IC」または「一志嬉野IC」から車で約15分
駐車場 記念館周辺のほかアピタ松阪三雲店に無料臨時駐車場有り

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