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「コロナ禍でも朔日餅をみなさまにお届けしたい!」 強い想いから始まった、老舗『赤福』のデジタルツール活用

掲載日:2021.03.12

伊勢名物「赤福」。江戸時代から続く老舗も、コロナ禍において一時は休業を余儀なくされ、今も三密を避けた接客を模索して試行錯誤を続けている。新たな生活様式に対応しつつ伝統のお菓子を届ける取り組みをご紹介!

赤福のデジタルツール活用のおすすめポイント
・新たに導入した整理券配布システムで、三密を避けたお買い物ができる
混雑情報をスマホで確認できるので、空いた時間を選んで喫茶を楽しめる
伊勢に来られないときでも、オンラインで赤福の様々な商品が購入できる



コロナ禍で休業。「八朔粟餅(はっさくあわもち)」販売に向けたデジタルツール活用へ

誰もが知っているピンクの外装。赤福餅は伊勢のシンボルの一つだ

伊勢、そして三重県のお土産として人気の高い赤福餅。お伊勢参りの際には店舗でつくりたてを食べることも可能であり、おかげ横丁前の本店はいつも賑わっている。
そんな赤福も、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大によって大きな影響を受け、4月から5月にかけては休業という決断もした。営業を再開してからは、消毒の徹底や、「密」を避ける取組などの感染症対策を行って、安全・安心を守る体制で営業している。

店舗、工場ともに衛生管理を徹底。普段の業務においても密を避ける取り組みを続けている

伊勢には「朔日(ついたち)参り」と言って毎月1日早朝に神宮へお参りする習慣があり、赤福では「朔日餅(ついたちもち)」を用意して参拝客をお迎えしてきた。大人気の朔日餅を買うために早朝から行列を作って待つ人も多く、「密」を避けるのが難しいことから、5月以降の朔日餅の販売は休止した。ただ、特に「八朔(はっさく)参宮」と呼ばれて参拝者も多い8月の「八朔粟餅(はっさくあわもち)」からは再開したいという社員の強い想いがあった。

朔日餅の中でも特に人気の高い八朔粟餅

混雑を避けて朔日餅を販売できないか。発生する列を解消できるシステムについて調査・検討し、朔日餅の販売状況に合わせ、時間帯を30分区切りにした紙の整理券を発行することで、店舗の実態に合わせたデジタルツールを導入することができた。
そして8月の朔日餅の販売。システムを開発した企業の担当者のサポートもあり、無事整理券を発券、運用できた。その後、お客様の混乱もなく、密を避けながら歴史ある朔日餅の販売を続けている。

時間帯指定の整理券発券システム。整理券自体は紙で手渡される





一歩一歩デジタルツールの利用範囲を拡大し、感染症対策に活用

朔日餅販売再開をきっかけに導入したシステムは、赤福本店と向かいの別店舗にも活用されている。喫茶利用の来店者が増え、混雑してくると整理券を発券。入店待ちで密にならないように、入店を分散できる方式を取っている。発券はタブレットで簡単にできるため、従業員もすぐに対応できた。

つくりたての赤福餅を、店舗で番茶と一緒にいただけるのが魅力

また、混雑状況をスマートフォンなどで確認できるシステムも併せて導入した。来店の前に確認することで空いている時間を選んで飲食できる。

各店舗の現在の混雑状況をリアルタイムで発信している





オンラインショップを通じて名物をご家庭でも

実際には訪問できなくても赤福の商品を楽しみたい、そんなニーズに応えて、赤福ではオンラインショップで取り扱う商品数を増やしている。元々冬になると赤福餅をオンライン販売していたが、2020年の12月からは、直営店舗のみで冬季限定の喫茶メニューだった「赤福ぜんざい」がオンラインショップで購入できるようになった。移動自粛をしながらでも伊勢名物を家庭で楽しめるという嬉しいサービスであり、オンラインショップの利用者は増加しているとのことだ。

※赤福ぜんざい(土産用)は季節限定商品

※赤福餅の取り寄せは5月中旬頃まで

オンラインショップでは赤福ぜんざいはじめ、店舗での味をそのまま自宅で楽しめると好評だ

突然の移動自粛やニューノーマルへの対応。デジタルツールという新たな力を得て、赤福は現地でもオンラインでも変わらぬおいしさを伝え続けていく。
名称

赤福

住所
〒516-0025 伊勢市宇治中之切町26
電話番号

0596-22-7000

料金

1箱(8個入り)760円(税込)など

営業時間

本店 5:00~17:00

休日

年中無休

駐車場

なし

公共交通機関でのアクセス

伊勢市駅、近鉄宇治山田駅からバス15分「神宮会館前」下車

車でのアクセス

伊勢自動車道伊勢ICから車で5分

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