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「かまどさん」が話題の長谷園!老舗窯元で伊賀焼を体感!「登り窯」や「大正館」などの文化財も詳しくご紹介♪

掲載日:2018.03.07

「かまどさん」を知っていますか?見た目にも可愛く、火加減いらずで美味しいごはんを炊ける優れもの!この土鍋を製造・販売している「長谷園」は創業185年の伊賀焼窯元の老舗。国の登録有形文化財でもある「登り窯」など見どころ満載です!

火加減いらずで話題の土鍋「かまどさん」は、シンプルな色使いとコロンとした可愛い形も魅力の優れもの。人気の逸品を作っているのは伊賀焼窯元の「長谷園(ながたにえん)」で、その開窯はなんと天保3年(1832年)!
国の登録有形文化財の「登り窯」や「大正館」をはじめとして、馴染みやすいデザインから個性的な作品まで、伊賀焼を取り扱う展示室が立ち並びます。

もちろん、購入できる商品も盛りだくさん。

2011年に国の登録有形文化財に登録された「16連房旧登り窯」、山の緑、空の青と相まって見事な景観です!
炊き上げるのに15日以上を要したというこの16部屋の窯は、創業から昭和40年代まで稼働していたのだそう。
国内で現存する登り窯のなかでも、これほどの大きさのものは他に類を見ないようです。

こちらが現在使われている窯。ここ長谷園では、伝統的な手法で製品を作る方々(職人)と、新たな発想で作品としての焼き物を創る方々(作家)とが日々共存して作業に取り組んでいるそうです。

大正時代に事務所として使われていた建築物も登録有形文化財として認められています。

「大正館」と書かれています。
風格のある建物や、整然とした品のよい佇まいの建造物が多いので、どこで写真を撮っても絵になります。

丁寧に維持管理されている調度品の木目も、窓の格子が作る影も、どこを見ても美しい「大正館」の館内。
心が静まり、呼吸が整うような、静謐な気配に満ちています。大正ロマンに、うっとり。

「大正館」は見学だけでなく、実際にカフェスペースとして休憩できるようになっています。自動販売機で挽きたての珈琲を注ぐのが、伊賀焼のカップ。
信じられないようなお話ですが、使用後はそのまま持ち帰っていいんですって・・・!

室内の落ち着きに魅了されて本を持参してゆっくりする方や、何度も通って家族の分のカップまでコレクションする方もいるのだそう。

コーヒーは伊賀焼のカップ付きで350円。

敷地内の和風建築はどれも重厚な雰囲気で、入室する前に眺めているお客さんもたくさんいました。
この第一展示室には、「かまどさん」をはじめとした日常使いできる伊賀焼が所狭しと並べられています。

ビールが美味しくなりそうな伊賀焼のマグ。
家族に色違いで、お友達のプレゼントに、恋人とペアで、どうでしょう?
もちろん、自分のお土産にも!

こちらは第2展示室。
一点ものの作品が数多く並んでいます。透明感のある緑色が綺麗ですね。

1階が商品の展示室、2階が資料館となっている、第3展示室。

さまざまなタイプの土鍋が展示されています。
色も形もそれぞれ個性的で、作品としても美しく見ごたえのあるものばかりですが、どれもみな実際にお料理に使える商品です。

見ていると、土鍋が活躍するのは、冬の季節だけではないのだということがわかります。

大きなものから、小さなものまで。1人用の土鍋もいいですね!

いつもと同じ材料でも、こんなふうに可愛い鍋で煮込めば、なんだかちょっとご馳走気分。なんて思ってどんどん目移りするうちに、鍋に合わせてよりよい食材まで欲しくなってきました。

年季が入って趣のある木の階段を上がると、資料館に行けます。

歴史的な作品の数々、ガラスケースの中に保存されています。

紹介文を読んでいると、かなり古いものも含まれていることがわかります。ここに展示されている作品は購入することができないものです。

第3展示室の斜向かいにあるのが、「体験工房」です。
入室すると、ナチュラルな色味の材木が張り巡らされた美しい内容に目を奪われます。

5名以上で予約できる作陶体験は、「絵付け」と「土いじり」の2種類。
作家さんの指導を受けて自分だけの伊賀焼を作ってみませんか?

料金は絵付け 2,000円~、土いじり 2,500円~。要予約です。

敷地内には、腰かけて休める休憩スペースがちらほら。
木々の茂る自然豊かな地域なので、その景色は季節ごとに違った表情を見せてくれそうです。

国の登録有形文化財の和風建築を両側に見ながら、メインの通りのゆるい坂道を歩く途中、大正館のところで左に入り、登り窯の脇の階段を上ると、展望台へと続く遊歩道があります。

展望台の標高はあまり高くありませんが、静かで空気が澄んでいます。良質な陶土の産地でもある伊賀の里を眺めながら、少し一息つきましょう。

この土地の呼吸する粗土で作られた土鍋は、ごはんをべとつかせずふっくらと仕上げてくれます。

「長谷園」は185年以上の長い歴史を持つ伊賀焼の窯元。

国の登録有形文化財として認められた登り窯や建築物の貫禄を感じるのみならず、現代人の生活に合った便利な土鍋、機能美とカラフルな色合いが魅力のたくさんの伊賀焼と出会えます。
食べたい人も、料理したい人も、作品としての焼き物が好きな人も、みんなが楽しめる場所でした。お気に入りの伊賀焼を買って帰れば、見て触れて味わえる、「体感する」伊賀焼とのつき合いがはじまります。

どんな料理が合うかな、と想像しながら見てまわったからでしょうか、なんだかはらぺこな帰り道でした。


基本情報
展示室 営業時間9:00~17:00
休業日 お盆・年末年始
作陶体験の料金絵付け:2,000円~土いじり:2,500円~
アクセス
車:大阪・名古屋からは名阪国道の壬生野インターチェンジから阿山・信楽方面におよそ10分  
  京都・滋賀からは新名神高速道路の信楽インターチェンジから信楽・伊賀方面におよそ25分
  甲南インターチェンジから阿山・伊賀方面に約15分
電車:JR関西本線で伊賀上野駅下車、タクシーでおよそ10分
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