星空ウォッチング
松阪市天文台、みえこどもの城、道の駅「茶倉駅」

- 一般公開を目的とした天文施設
- ボランティアで運営しているという他にはない天文台がある。
しかも天文台はたいてい研究が主たる目的であったりするのだが、ここ松阪市天文台は一般公開が目的なのである。
この天文台の誕生は、約76年周期で地球に接近する短周期彗星「ハレー彗星」が接近した昭和61年が発端だという。
ハレー彗星の到来は、日本でもブームとなり、世間は天文フィーバーに沸いた。

- その当時、三重県には一般公開されている天文施設はなく、松阪を中心としたアマチュア天文家たちが天文台の建設を求めたそうだ。ただし、運営はボランティアが行うという条件つき。
とにもかくにも、宝くじ協会の普及宣伝事業助成が決定。
松阪市と三重県立熊野少年自然の家に双子の天文台が建設されることになった。

- ボランティアが指導員として案内
- 導入されたのは口径45センチという反射望遠鏡。一般公開を目的とした施設では当時としては全国最大級の大きさだった。
ボランティアの方々はどんなにか喜んだことだろう。
担当指導員たちは、開設以来、毎週土曜日(午後7時~9時)に、季節毎の星座の見つけ方を解説。
また、天文教室を開催(1ヶ月に土曜日が5回ある場合、第1土曜日は休み)し好評を得ている。

- 天体ショーには欠かせない存在
- 平成6年7月にシューメーカー・レビー第9彗星が木星に衝突した時には、メイン望遠鏡にCCDカメラを取り付け、大型モニターで観測を行って2日間で延べ500人が訪れた。
また、平成9年3月、ハレー彗星の100倍も明るいヘール・ボップ彗星が大接近した時には、中部台公園の第2駐車場で観測会を開催して多くの人が天体ショーを楽しんだ。
次は何が見られるだろう。
ちなみに次のハレー彗星は2061年7月28日だそうだ。
星空ウォッチング みえこどもの城

- 0歳から楽しめるプラネタリウム
- 松阪市にあるこどもの施設「みえこどもの城」もスゴイ。
従来の科学館や博物館などとは違い、企画展示がなくイベント運営・参加体験型の施設なのだ。
施設の最上階にあるのが直径22mの傾斜式プラネタリウムである「ドームシアター」…そう、プラネタリウムと言っていないところに特徴があり、星空コンサートや0歳から楽しめるプラネタリウムイベントなど、子どものための星空体験ができるプログラムがある。
0歳からOKなので、赤ちゃんや小さいお子さんをお持ちの方は、ぜひ行ってみてくださいね!
星空ウォッチング 道の駅「茶倉駅」

- 中南勢のおすすめ星空スポットは…
- そうはいってもホタルが見られる中南勢は夜空もきれい。
どこがベストポジションかを探っていたところ、道の駅「茶倉駅」の展望台から見る星空がいいよ、と教えてもらった。
道の駅「茶倉駅」は、櫛田川と茶畑が広がる豊かな自然に囲まれた交流施設。
つり橋を渡れば、北欧風ペンションやコテージなどの宿泊施設、バーベキューハウスや芝生広場などがあるリバーサイド茶倉まですぐ行ける。

- 超穴場!天然のプラネタリウム
- 展望台に向かう階段の途中、高根山(富士見ヶ原)のある方向に広がる満点の星空に気づいた。
都会ではポツンポツンと見られる星も、ここでは降り注ぐように見られる。
秋から冬にかけてはとくに空気が澄んで、富士見ヶ原から富士山が見えることもあるそうだから、条件が揃えば、天然のプラネタリウムのような星空が広がるに違いない。
(展望台には街灯があるため、リバーサイド茶倉とつながる階段の途中から見る星空がおすすめ。)
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北風の強い冬の夜も、蒸し暑い夏の宵もいつも頭上に輝き、宇宙の不思議な物語を聞かせてくれる夜空の星たち。美しい星の花園を観察することができる。 -
毎週土曜日に行われる星空教室では、45cmカセグレン式反射望遠鏡や双眼鏡を使って惑星や星雲、星団を観察。大人から子供まで楽しめる内容となっている。 -
みえこどもの城にあるドームシアターは、平成21年春にデジタルプラネタリウムを導入しリニューアル。美しい星空と迫力のある映像が見られる。 -
国道166号、櫛田川沿いにたつ道の駅「茶倉駅」。展望広場からつり橋を渡ればリバーサイド茶倉へ行くことができる。

今回は星を楽しめるスポットを3ヵ所ご紹介しました。
0歳から行けるプラネタリウムやボランティアが運営している天文台、満天の星空がバッチリ見られる展望台…どの場所も星の世界がぐんと身近になれるスポットです。
知識を得たい、もっと細部まで見たい時はプラネタリウムや天文台へ、星と地球の距離を感じながら瞬く星を見たい時は展望台へ行ってみましょう。どこに行っても、心がときめくことでしょう。
コンシェルジュ
ライター 宍戸厚美さん
みえこどもの城
