三重の歴史街道
和歌山別街道


松阪市飯南町粥見(かゆみ)で和歌山街道と分岐する和歌山別街道は、櫛田川を渡り対岸の船戸から多気町丹生(たきちょうにゅう)、多気町野中を通り、玉城町田丸へと向かう街道です。弘法大師が諸国巡行の際に立った丹生大師周辺には、大師ゆかりの街道資産が残されています。
見どころ
- 丹生大師周辺
- 丹生地区の街道筋には道標が点在し、かつての風情を残しています。伊勢神宮への参詣や高野詣のほか、近長谷寺、金剛座寺へと足を向ける旅人も多くあったと思われます。また、この辺りの集落には、宿屋や茶屋・酒屋・古着屋・餅屋などの商家が点在していたとされ、現在でも格子戸、切妻屋根のある民家が美しい家並みを残し、当時の面影を今に伝えています。

歳時記
- 丹生大師まつり(多気町)
- 弘法大師の命日である 4月21日(春会式)と10月21日(秋会式)に丹生山神宮寺で開かれる祭。山伏姿の行者が柴灯大護摩を焚き火渡りを行った後、参拝者は行者が放った矢を奪い合い、火渡りをして無病息災を祈ります。大師堂では法要が行われ、境内ではもちまきが行われます。弘法大師の慈悲にすがりたいと願う参拝者で賑わう伝統ある祭です。
