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取材レポート

青山高原でヒルクライムを楽しみ、麓の温泉宿で温泉とグルメを満喫【美し国・三重 自転車道中記:青山高原編】

掲載日:2020.09.25

5,534ビュー

津市と伊賀市にまたがる青山高原は、三重県を代表する高原リゾート。
麓から10km以上のヒルクライムを楽しむと、そこは標高800mほどの別世界。
夏でも残暑の厳しい時期でも麓より涼しく、さわやかにサイクリングが楽しめます。

麓には温泉地があり、日帰り入浴はもちろん、宿泊でゆったりとしたプランで楽しむこともできます。
今回は猪の倉温泉に宿泊し、榊原の温泉街をのんびり走り、青山高原にチャレンジする走りごたえのあるコースを紹介します!

※今回のコースは、前半随所に自販機はありますが、ほとんどコンビニなどのお店がありません。もし道中の補給食が必要なら、出発前に用意しておくか、猪の倉温泉出発後に国道165号沿い、または榊原まで入ってからサニーロード付近まで脚を延ばしてコンビニで購入することをお勧めします。

青山高原尾根道

■旅人 自転車ライター・浅野真則
自転車歴およそ20年。三度の飯+おやつと同じぐらい自転車が好き。自転車を愛するあまり、フリーの自転車ライターに転身。仕事と称して自転車に乗り、プライベートでもレースやロングライドを楽しむ。
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「美し国・三重 自転車道中記」とは?三重県生まれ三重県育ちの自転車ライター・浅野真則が、三重県の魅力を自転車で巡りながら紹介します!
「美し国・三重 自転車道中記」他の記事はこちら!




ウォーミングアップがてら本格的な彫刻と田んぼアートを堪能

青山高原尾根道

猪の倉温泉

今回のコースは公共交通機関だと近鉄榊原温泉口駅が最寄り駅で、クルマで現地まで来る場合は同駅周辺の有料駐車場(おおむね1日500円程度)を利用することになります。でも、せっかくならゆったりとした行程でたっぷりこのエリアを楽しんでいただきたい――。そんなわがままなお願いを、一志町の温泉宿・猪の倉温泉さんが聞いてくださいました!


宿泊者限定ではありますが、予約の際に「観光三重の自転車道中記のコースを走りたいので駐車場を使いたい」との旨を施設にお知らせいただければ、宿泊前に駐車場を使わせていただけるそうです!


そんなわけで、今回は宿泊でゆったりと楽しむプランをご案内します。


ちなみに、猪の倉温泉には宿泊施設・ふよう荘に加え、日帰り入浴施設・しらさぎ苑も併設されています。日帰りでもサイクリング後に温泉でさっぱりしてから帰れますよ!

青山高原尾根道

ルーブル彫刻美術館

猪の倉温泉を出発したら、正面に赤い鉄橋が見える最初の交差点を左折。しばらく下り基調の道が続きます。突き当たりを左折し、最初の交差点を右折してしばらく走ると、左手に巨大なミロのビーナスやサモトラケのニケ、自由の女神が迎えてくれます。ルーブル彫刻美術館です。


この美術館は、パリのルーブル美術館でミロのビーナスを見て感動した初代館長・竹川勇次郎さんが「この感動を日本でも味わってほしい」と1987年にオープン。館内にはルーブル美術館美術部の技術者が型どりして複製した作品が並んでおり、大きさや表面の傷まで忠実に再現されています。


青山高原の麓の緑豊かなエリアで本格的な芸術鑑賞を楽しめるなんて、なんてぜいたくなんでしょう!

ルーブル彫刻美術館

住所
津市白山町佐田東谷1957
電話番号
059-262-1111(ルーブル彫刻美術館)
公式URL
http://www.louvre-m.com/
営業時間
9:30~17:00(入館は16:30まで)
休業日
年中無休
料金
大人(高校生以上):1,500円
60歳以上・学生・障がい者手帳をお持ちの方:1,000円
小人(小・中学生):800円
小学生未満:無料
公共交通機関でのアクセス
近鉄大阪線「榊原温泉口」駅から徒歩5分
車でのアクセス
名阪国道「上野東」I.Cから約45分
伊勢自動車道「久居」I.Cから約20分
青山高原尾根道

榊原の温泉街

ルーブル彫刻美術館を後にし、先ほどの交差点を右折して榊原温泉方面を目指します。この先は1.5kmほどなだらかな上りが続きます。この後に控える青山高原ヒルクライムの予行演習だと思って軽いギヤでのんびりと上りましょう。このあたりは秋には紅葉も楽しめますよ。


丘を越えるとそこは榊原地区。少し自転車で散策してみましょう。メインの通りを外れ、貝石山の麓に来ると、朱色の欄干(らんかん)が周囲の緑に映える湯香里(ゆかり)橋が現れます。清少納言が日本三名泉の一つに挙げた「ななくりの湯」こと榊原温泉に来たことを感じさせる風情ある名前ですね。

青山高原尾根道

この橋の近くには射山神社があります。かつて貝石山にあった神社が安土桃山時代に現在地に移されたもので、温泉の神様を祀る式内社です。この神社の道をはさんで向かいに長命水という手洗い場があり、かつては伊勢神宮での祭礼にこの水に浸した榊を奉納する習わしがあったそうです。


最近では恋愛のパワースポットとして密かに人気を集めていて、絵馬がなんとハート型なのです。縁結びに御利益がありそうですね!

青山高原尾根道

田んぼアート

榊原の温泉街のはずれには、毎年田んぼに色とりどりの古代米を植えて大きな絵を描く田んぼアートが登場します。2020年はすでに見ごろを過ぎて古代米も収穫されてしまいましたが、取材時には見事な絵が田んぼ一面に大きく描かれていました!


2020年の作品は、2021年に三重県で開催される「三重とこわか国体」をテーマにしていて、同大会のマスコットキャラクター・とこまるがヨットを乗りこなす様子が描かれています。田んぼの近くに行くより、県道28号沿いの高台にある見晴らし所から見物するのがおすすめです!


ちなみに津市のホームページにドローンで空撮した動画もあります!
http://tokowaka-tsucity.jp/www/tokowaka/contents/1594624455985/index.html





風車が立ち並ぶ高原リゾート・青山高原へヒルクライム

青山高原尾根道

青山高原

榊原温泉の市街地を散策がてらウォーミングアップを終えたところで、走りの方の本日のメインディッシュ・青山高原のヒルクライムに挑みましょう! 出発前にもしドリンクの残量に不安があるなら、麓にいるうちに自販機で補充しておきましょう。


青山高原には津側からもいくつか登り口がありますが、自転車で上る場合に個人的におすすめなのが榊原から上るルートと美里から上るルートです。この両ルートは、最終的に途中で合流するのですが、国道165号経由で上るルートより交通量が少なく、大型車はまず通らないうえ、比較的舗装もきれいなのでロードバイクで走りやすいのです。


榊原側から上るルートは、笠取山のレーダー基地付近のピークまで距離にして11kmほどあり、標高差は800mほどあります。その間、勾配の変化こそあるものの、ほぼ上りっぱなしです。ちなみにこのコース、僕のお気に入りのヒルクライムコースのひとつで、夏の間はよく走りに行っています。


勾配のきついポイントも何カ所かありますが、そういうポイントではなるべく軽いギヤに入れて立ちこぎも織り交ぜながらやり過ごしましょう!

青山高原尾根道

ピークが近づくと、これまでの木々が鬱蒼と茂るいかにも森の中という光景と打って変わり、視界が開けます。やりました! ついに上りきりました!


このヒルクライムを足を着かずに上り切れたら、たいていのヒルクライムは完走できるでしょう。

青山高原尾根道

笠取山のレーダー基地を過ぎ、アップダウンを繰り返しながら高原道路を西へ。1kmほど走ると目の前に巨大な風車が見えてきます。さらに少し進むと、進行方向左手に駐車場が見えてきます。


駐車場の左手を奥に進むと、さかきばら風の館という施設があります。ここには環境に配慮したエコトイレと休憩スペースがあります。ここで風車を見ながら一休みするのもいいですね。

青山高原尾根道

さかきばら風の館を過ぎてすぐ、右手の丘に風車が10基以上立ち並ぶ写真映え間違いなしの撮影スポットもあります。


自転車の真横の写真を撮影する場合、チェーンリング(ギヤ)が見える側から撮影するのが鉄則なので、今回のコースの進行方向とは逆になりますが、写真の右手に自転車の前輪が来るように自転車を置くといい写真が撮れますよ!

青山高原尾根道

高原道路をさらに西へ進むと、左手に青山高原の三角点駐車場が現れます。ここにはウッドデッキの展望スペース、さらに丘の上に三角点展望台があり、レストランとトイレがあります。レストランの前にはバイクラックがあり、サイクリストを歓迎してくれているようです。取材日はあいにくレストランが開いていませんでしたが、自販機があるので水分補給はいつでもできます。


デッキの展望スペースからも伊勢湾方面を一望できますが、デッキからさらに丘の上に続く階段を上ったところにある展望台からは東に伊勢湾、西には奈良方面に連なる山々を見ることができ、360度のパノラマを楽しめます。ここまで車でラクラク来ることもできますが、自分で自転車をこいで上ってくると、達成感と絶景が相まってよりいっそう景色が美しく感じられますよ!

青山高原尾根道

三角点駐車場を出発したら、しばらく下り基調です。ペダルをこがなくてもどんどんスピードが出ますが、急カーブの連続で路面も少し荒れているので、スピードの出し過ぎには注意しましょう。


国道165号への交差点にさしかかる前に、左手の細い道に入ります。ここから再び2kmほど、青山高原保養所付近まで上りが続きます。もしショートカットする場合は、この上りに入らず、国道165号を下りることもできますが、長いトンネルがあり、交通量も多いので注意してください。


青山高原保養所の事務所にも自販機やトイレがありますが、もし用がなければゲートの手前の分岐を右に曲がります。ここからは車もほとんど通らないような細い山道を走ります。途中、一志方面を見晴らす絶景ポイントもありますが、その先は道幅も狭く路面も荒れているのでスピードを出しすぎないように安全第一で下りましょう。




雲出川のビューポイントを巡って温泉とグルメでシメ!

青山高原尾根道

鬱蒼と木の生い茂る山道をしばらく下っていくと、一志のキャンプ場・わかすぎの里の近くに出ます。この付近では道路に併走するように藤川が流れていますが、所々川原に下りられるポイントがあります。夏場なら清流で少し水遊びをしたり、水をかぶって身体をクールダウンするのもおすすめです!

青山高原尾根道

わかすぎの里を過ぎると、カーブは多いものの道幅も広くなってかなり走りやすくなります。交通量もそれほど多くないので、このコースで最も気持ちよく走れるポイントかもしれません。


採石工場を過ぎ、三叉路が現れたら右折。藤川を渡って信号交差点を左折したら目の前に両国橋が現れます。この橋は雲出川にかかっていて、右手の上流方向の眺めが素晴らしいです。個人的にはここも写真映えするポイントだと思います。

青山高原尾根道

家城(いえき)神社/こぶ湯

橋を渡り、家城小学校前の三叉路を左折すると、ほどなく左手に家城神社の社叢が見えてきます。この神社の裏手の雲出川沿いに冷泉・こぶ湯があります。


こぶ湯の名前の由来は「こぶがきれいに治るから」など諸説ありますが、最近では難病に効く霊泉として名古屋や大阪など遠方からわざわざくみに来る人もいらっしゃるようです。自由にくむことができるので、さっそくくんでみて一口飲んでみました。ほのかに硫黄の香りがして、いかにも身体に良さそうな気がしました!

青山高原尾根道

家城神社を出発し、さらに東へ1kmほど進むと、雲出川にかかるかろうじて普通車1台が通れるような細い橋があります。家城橋です。


石造りの欄干がなんともレトロな感じで、ここもおすすめの写真映えスポットです。

青山高原尾根道

ココパリゾート

県道15号に出てさらに東に進むと、右手に椰子の並木が丘の上に続くのが見えます。この丘の上には、白山ヴィレッジゴルフコースを中心とした宿泊ゴルフリゾート・ココパリゾートがあります。


白山ヴィレッジゴルフコースは、第52回日本女子オープンゴルフ選手権の舞台で、あの渋野日向子選手もプレーしたそうですよ!

COCOPA RESORT CLUB

住所
津市白山町川口6262
電話番号
059-262-5211
公式URL
http://www.cocopa.co.jp/
営業時間
12:00~23:00
14:00~23:00(火・金のみ)
休業日
無休
青山高原尾根道

旧倭村(きゅうやまとむら)役場

ここまで来たら、残りはあとわずか。JR名松線の踏切を渡り、田んぼの中の道を抜け、県道28号に出たら右折。倭1交差点で国道165号を越え、最初の交差点を直進すると、左手に旧倭村役場が見えてきます。


昭和10年に立てられた木造2階建ての役場で、地元の主婦が建物を買い取り、レトロな建物の雰囲気を生かした学びやワークショップの場として再生する予定とのこと。そのための活動資金をクラウドファンディングで募っています。

青山高原尾根道

猪の倉温泉

県道28号に戻り、近鉄の高架をくぐったら朝来た道を上って猪の倉温泉へ。チェックインしてさっそく温泉に入りましょう!


宿泊の利用者は、宿泊施設のふよう荘の温泉のほか、日帰り入浴施設・しらさぎ苑の温泉も利用できます。どちらも施設内にわき出るアルカリ性単純泉の源泉を加熱して掛け流しにしているとのこと。

温泉はpH9.7と強めのアルカリ性で、湯上がりがすべすべ、しっとりすると評判です。アトピーや神経痛のほか、疲労回復の効能もうたわれているので、サイクリング後にピッタリですね!


猪の倉温泉ふよう荘

住所
津市白山町佐田2562ー1
電話番号
059-262-5888(猪の倉温泉ふよう荘)
公式URL
http://inokuraonsen.jp/
営業時間
7:00~21:00
休業日
不定休
公共交通機関でのアクセス
近鉄榊原温泉口駅からマイクロバスで5分(送迎あり) 近鉄久居駅からマイクロバスで30分(送迎あり午後1時40分発)
車でのアクセス
伊勢自動車道久居ICから165号西へ30分
青山高原尾根道

温泉でさっぱりした後は、グルメを楽しみましょう!


伊勢会席プラン(平日1万4500円)の夕食は、季節のお作りや季節変わりの前菜、黒毛和牛のすき焼き、地元白山で作られたお米を使った釜飯など13品並びます。京都のお店で修行した一流料理人が地元産の食材や地元の市場で仕入れた食材を使って作る豪華な会席は、見て美しく、食べておいしく、大満足です。走りに行って相当空腹でしたが、ボリュームもあって満腹になりました!


あとは山間の静かな宿で非日常の静けさを味わうか、もう一度温泉に行こうか、なんて考えながらのんびり過ごすとしましょう!

★今回のコースはこちら

記事作成/浅野 真則

カテゴリー
花&自然&公園 アクティヴィティー モデルコース
季節
オールシーズン
エリア
中南勢

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