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三重県の名勝・天然記念物「楯ヶ崎」を海から望む

掲載日:2019.10.30

『楯ヶ崎』は三重県熊野市と尾鷲市の境、熊野市の二木島湾の北側に位置する高さ約80m、周囲約550mの岩塊。1937年(昭和12年)8月20日に三重県の名勝および天然記念物に指定されました。
今回は、リアス式海岸特有の奇岩・巨岩とともに、海からしか見ることの出来ない楯ヶ崎の顔を楽しめる楯ヶ崎観光遊覧からご紹介いたします。

「楯ヶ崎(たてがさき)」は三重県熊野市と尾鷲市の境、熊野市の二木島(にぎしま)湾の北側に位置する高さ約80m、周囲約550mの岩塊の岬です。
海の中にそびえる人を拒絶するような柱状節理(ちゅうじょうせつり)の高い崖。取り残されてしまったような緑の植物。大迫力の熊野の自然の絶景が楽しめるスポットです。

陸路と海路、それぞれ違った絶景を楽しむことが出来る「楯ヶ崎」ですが、今回は楯ヶ崎観光遊覧に乗って海からの絶景をご紹介します!

 ※柱状節理(ちゅうじょうせつり)とは
 節理とは、岩体に発達した規則性のある割れ目のうち、両側にずれの見られないもので、柱状節理は、岩体が柱状になった節理のこと。玄武岩質の岩石によく見られ、マグマの冷却面と垂直に発達する。 (参考:Wikipedia)

遊覧船乗り場があるのは鬼ヶ城近くの松崎港(熊野市大泊町)。
尾鷲市側から向う場合は、熊野尾鷲道路【熊野大泊IC】を降り、国道42号線を進むと見えてくる『鬼ヶ城』の看板手前の脇道を下っていくと港にでることが出来ます。

熊野市側からは、右手に注意して国道42号を走っていくと、鬼ヶ城を過ぎて直ぐ、道路に立ててある『楯ヶ崎海上遊覧』の黄色い看板が見えてきます。

港には駐車スペースがありますが、トイレは簡易的なものしか見当たりませんでしたので、近くの鬼ヶ城を観光がてら鬼ヶ城センターのご利用をお勧めします。

港でライフジャケットを着用し、船に乗り込みます!

松崎港を出港し、鬼ヶ城~がまの口~楯ヶ崎~海金剛と巡り、松崎港へ戻る約1時間10分の船旅へ出港!! どんな壮大な景色が待っているのか、楽しみです!

楯ヶ崎まで向かう海上遊覧はこちらの渡船。いわゆる釣り人を釣りスポットまで連れて行く為の船です。なので、移動のスピードはかなりのものです!

まず、見えてくるのが世界遺産であり、国の名勝・天然記念物に指定されている、熊野灘に面して延々1Km続く隆起と風化と波の浸食によって生じた自然の芸術『鬼ヶ城』。

岩壁の全貌を見ることができ、陸路の遊歩道から見る景色とはまた違う迫力のあるパノラマビューが楽しめます。

鬼ヶ城の詳細はこちら>

さらに、大海原を進みます。この日はあいにくの曇り空。

波も高く、船の揺れもなかなかでした。

波が高いからこその自然の迫力も、見応え十分。海風と波しぶきをちょっとしたアトラクション気分で楽しんでいただけると思います。

快晴で波が穏やかなときは、また違った雰囲気の船旅が楽しめるかと思いますが、船酔いが心配な方は酔い止めをご用意ください。

遊覧コースの海岸は、溶岩が冷える過程で柱状に固まった柱状節理の特徴がよくわかる岩壁など、リアス式海岸特有の奇岩・巨岩の絶景が多数。

このあたりは約1400万年前の火山活動によって形成されたとのこと。

リアス式海岸で漁場としても絶好のポイントのため、岩場では多くの釣り人が釣りを楽しんでいました。

様々な形をした岩壁に目を奪われながら進むと、岩壁にポッカリとあいた洞窟が見えてきます。

『青の洞窟(別名:ガマの口)』です。

太陽光により、海の色が変化して、周囲の海よりも鮮やかなエメラルドグリーンの澄んだ海面と洞窟内に反響する波の音が、とても幻想的な場所です。

少しの太陽光でもとてもきれいなエメラルドグリーンを見ることができるので、快晴の日はさらにキラキラ美しい海面を見ることができるはず。

青の洞窟の詳細はこちら>

『青の洞窟(別名:ガマの口)』からしばらく進むと、柱状節理の間を流れ落ちる滝が見えてきました。

海に流れ込む滝。なかなか珍しい景色です。

波に揺られること約30分、いよいよ全国でも最も美しい柱状節理の一つに数えられている『楯ヶ崎』に到着です。

熊野酸成岩で出来た断崖絶壁、楯を並べたように見えることからこのような名前がついたと言われています。

また、伝説の初代天皇「神武(じんむ)天皇」が、神武東征(九州から大和(現在の奈良)制圧をし即位したとされる逸話)の際に上陸した地と伝えられています。

さらに、平安時代の歌人増基法師(ぞうきほうし)の紀行文『いほぬし』には、平安時代にこの地を訪れた際のことが、次のように書き記されています。
「神のたたかひたる処とて、楯をつらねたるやうな巌どもあり」。また、「うつなみに満ちくる汐のたたかふを楯ヶ崎とはいふにぞありける」と歌も詠まれています。

平安時代の歌人も、荘厳な佇まいに圧倒されたのでしょうか。

美しい形状の『楯ヶ崎』の次に向ったのは、『海金剛(うみこんごう)』。
この海金剛は遊覧船でしか見ることが出来ないため、地元の観光協会の方一押しスポット!

幾重にも柱状節理が連なり、その高さは162m。なんと、あの東尋坊より高い断崖絶壁。
圧巻の迫力です!

流線状の美しい形状の『楯ヶ崎』、空にそびえるようにそそり立つ勇ましい姿の『海金剛』
見所満載の海の旅。

ここでしか見られない絶景を堪能しに訪ねてみてはいかがでしょうか。

楯ヶ崎観光遊覧
・松崎港発着ルート(所要時間約70分)
・出発時刻 10時・12時・14時
・料金(大人お一人様あたり)
 1人:9,000円 2人:4,500円 3人:4,000円 4人:3,500円 5人以上:3,000円

問い合わせ先
熊野市観光公社
住所/三重県熊野市井戸町653-12
電話番号/0597-89-2229
HP/ http://kumano-kankou.com/

『楯ヶ崎』に陸路で行くには、熊野尾鷲道路「賀田IC」を降り、県道70号を進みます。梶賀/熊野古道/曽根次郎坂太郎坂の表示を右折し、国道311号を進みます。

山道を進むことおおよそ20分、山頂付近左手に甫母町(ほぼちょう)の観光ガイド看板が見えてきます。

観光ガイドのところには4,5台分の駐車スペースがありますよ。

そのままもう少し下ると、もう1カ所トイレ・休憩スペースのある駐車場が右手にあります。

山頂付近の駐車スペースに車を止め、少し下ったところに見えている「楯ヶ崎」という白い道案内板の所まで進むと、楯ヶ崎と付いた木の看板が有ります。
その横のガードレールが一部途切れているところが遊歩道の入り口です。
深い森の中を抜け、吸い込まれそうな崖を横目に片道40分の道のりとなります。体力に自信のある方は、是非、海からの景色と陸からの景色、両方で熊野の自然美を体感してみてください。

いかがでしたか?
大自然が作り出した絶景『楯ヶ崎』。

訪れるのはちょっと大変ですが、それだけの価値がありますよ。
名称

楯ヶ崎

住所
〒519-4202 熊野市甫母町
電話番号

0597-89-2229

料金

こちらからご確認ください http://kumano-kankou.com/?page_id=465

公共交通機関でのアクセス

JR紀勢本線「二木島駅」から徒歩で約60分

車でのアクセス

熊野市駅から車で約40分

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